ROSE&LETTER (赤)
薔薇と永遠
永遠
なんてものが本当にあったとして
果たして僕らは真にそれに憧れるだろうか
多くの人が持たない何かを手にした人は
果たして真に幸せ者になれたのだろうか
永遠に色を変えず
香りも変わらず
姿も変わらず咲き誇る薔薇があったとして
僕らは真にそれを愛せるだろうか
永遠という言葉の不確かさを前にして
それでも尚
例えば人と人とが
永遠の愛を誓い合うのは
永遠という未来についての約束なのではなくて
今その瞬間の愛情を
永遠に忘れたく無いねと互いに笑い
確かめ抱き合うための行為なのかもしれない
永遠とは未来ではなく
今この時に宿る愛の印を表す言葉
なのかもしれない
赤い薔薇を眺めて思いを馳せる
永遠について
愛について
今この時について
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