あのころ見た光
覚えていることと、覚えていられないこと。
覚えていたいことと、忘れてしまいたいこと。忘れていってしまったこと。
ぼんやりと思い出す昨日のことや、
いつかの一緒に食べたハンバーガーの味。
大切だと思っていた言葉たちも、いつの間にか別の大切な言葉たちで上書きしてしまっていて、もう自力じゃ思い出せない。
誰かに言われて思い出す記憶たちがとても増えた。
僕は扉の鍵を持ってなくて、代わりにその人が持っていたってことだろうか。
いずれにせよその扉の先は、僕ひとりで見ても仕方のないことだったのだと思う。一緒に開けて、見て、笑いたいかったんだ。
今僕は、久しぶりになぜだか強く惹かれた小説が届くのを心待ちにしている。
こんな気持ちは本当に久しぶりだと感じながら。前はいつだったっけなぁと思い出そうとしながら。
もうすぐ5月が終わる。
もうすぐ6月がやってくる。
巻き戻せない時間たちがまた一つ増えていく。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。それでも、まだまだ、もっともっと、いつかまた開けたくなる扉の先を、つくっていく。
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