詩人・自由丁オーナー小山将平が、未来の自分へ送るように、日々の気配を手紙に綴るように、詩的な言葉たちを日本語と英語にてお届けする連載「宛先は、わたし」。ポストカードに綴られた詩が届く郵便箱みたいな場所になったら。

やさしいこころ

2025-12-16

やさしいこころを持ちましょう
路地裏の猫を見つけたら　ときが止まる
この街みたいに

よいもの　たのしいもの　うれしいもの
自分の目で見て　指で触れて
話して　笑って　考えて
素直に　正直に
うつくしいもの　よいものを
求めつづる　つくりつづける
この街みたいに

やさしいこころを持ちましょう
はじめる人に　つづける人に
はじめましてと声をかけ
こんにちはと挨拶をして
人と人との間に今日も明日も
壁ではなく橋をつくり
散歩がてらに人が旅する
この街みたいに

やさしいこころを持ちましょう
親しい人へ手紙を書くときみたいに
美味しいチョコレートを頬張るときみたいに
新しく愉快な品を見つけたときみたいに
未来の私へ希望と愛を夢見るときみたいに

古きを敬い新しきを愛する
この街みたいに

やさしいこころと共にゆきましょう

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自由丁オーナー小山について

学生の頃から詩を書き始める。世界を放浪しながら詩を書き、27歳のときに起業。2018年5月、未来の自分へ手紙が送れるWEBサービス「TOMOSHIBI POST」をリリース。2019年8月には自由丁を東京蔵前にオープン。連載「今朝の落書き」を開始、毎日一篇更新。詩の展示「言葉と出会う展」を都内各所で開催。2023年12月、二号店である詩的喫茶「封灯」をオープン。連載が4年を超え、作品数が1500篇を超える。2024年8月、詩集「僕とあなたでようやく世界」出版。東京理科大学理学部物理学科卒。在学中に一年間、米国ワシントン州シアトルへ留学。