宛先は、わたし Dear Future Me
詩人・自由丁オーナー小山将平が、未来の自分へ送るように、日々の気配を手紙に綴るように、詩的な言葉たちを日本語と英語にてお届けする連載「宛先は、わたし」。ポストカードに綴られた詩が届く郵便箱みたいな場所になったら。
帰り道
遠くを見る
向こうへ飛んでゆく鳥の背を追う
白い紙を好む
黒い文字がそれだけでいるように
わたしと同じ孤独を受け入れているように見えるから
余裕を持ち
少し先のことを考えると
手前のことを忘れてしまうと言う人がいて
それはね
余裕など持ち歩いているから
荷物に余裕がないのでしょうよと返す人がいた
遠くを眺めていたら
指先まで冷えてしまった
土手で聴こえた気がした話のこと
意味のない言葉
なんてものがあるのかね
意味のないという意味があるから
やはり意味のない言葉はないんじゃないか
ふうむふうむ
果たしてこのやりとりに意味があったんだろうか
ふと思うけどすぐに忘れた帰り道でのこと
とりあえず書きたい何か
そう言ってあなたが書いたいつかのあれは
犬だったのか猫だったのか
とても遠くのことを見ようとするとき
ひとは少し 宝探しの旅に出かける
遠くのことを尋ね
何かを見つけて帰ってきたとき
ひとは少し やさしい気がする
夕暮れ 夜通し 朝日が昇り
何かを見つけてきたのだろう
やさしい声と共に目覚める
白い光のほうへゆく
この一篇について
- Q. 書いて、読んで思ったことは?
- Q. この詩を曲にするなら?