今朝の落書き

オーナー小山が日々書く詩やエッセイ
考え事、悩み事の言葉たち

不完全だから僕ら

「どんな物事も、その発祥地から離れれば離れただけ、原理主義的になっていく気がするよね」と夜道を歩きながら友達と話していた。

どんな論文も、作品も、サービスも、主義主張も、それを書いた作った発した本人から遥か遠く、例えば地球の裏側に届く頃には、その発端の本人がまるで神のように、もしくは自分と同じ一人の人ではないかのように扱われる、もしくは忘れられて語られる、なんてことが往々にしてあるよなぁという話と共に歩いていく。

「同じように生きてるひとりの人が作ったってことを忘れちゃうんだよなぁ」みたいなことを互いにぼやく。

作品に限らず、食べ物だって車だって、いつも使ってる駅だってエレベーターだって、洋服だってスマホだって、今日飲んだ缶コーヒーもきっとそうだ。

同じように呼吸し、同じように食し、恋をして誰かを愛して、何かをドジって怒られたり、ふと見上げた空にかかった虹に喜び写真を撮ったりする、そういう血の通った、僕やあなたや、友達や家族や知り合いや、同じ街に住んでいる人や、今まで偶然出会わなかったすれ違わなかっただけの、誰か。

原理原則はそりゃ美しいし、シンプルな法則も、名言も、夢も野望も、そりゃ格好良いけれど、人ってそんなシンプルじゃないってことを、僕は自分を、友人を、親しい人を見て、共に生きてそう思う。

それに、シンプルじゃないから、迷って悩んで、語り合えて、笑い合えて、そうやって愛し合えるのだとも思う。

本当にシンプルで、強く美しく格好良い人がいたとして、そういう人と、そんなに仲良くなれるかな?とも思う。

少なくとも僕はそういう人に今まで出会ったことがないからわからないけれど。

本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。
完璧なだけの世界を望むなら、多分それはここにはない。

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