今朝の落書き

オーナー小山が日々書く詩やエッセイ
考え事、悩み事の言葉たち

自由丁二周年随筆

二年。
二十周年を迎えたロックバンドからしたら、それはまだ始まったばかりの話過ぎて、けれども既に、到底話し切れやしない話たちがその時間には詰め込まれているんだろうな。

二年。
五周年を迎えた飲食店からしたってそれは、「まだ二年」と思われる二年かもしれない。「初めの数年はね、」なんて言葉で始まる苦労と苦悩とそれでも笑う物語が紡がれた、奇跡の連続で成り立った時間がそこにはあるのかもしれない。

例えばもしも幸運にも、僕も何かを五年、十年、二十年続けることができたとするならば、今僕が心から感じる「続けることの尊さ」だけはずっと変わらず、大事に抱えていきたいなと思うんです。

続けるって、とんでもないことです。
続ければ続けるほど、より長く、より良く、続けていった先人たちの背中は大きく見えるようになるばかりです。果てしなく遠くに思えるばかりです。

ただ泥臭く、コツコツと一年と一年をみんなでせっせと積み上げて、ようやく辿り着いた二年という月日の上に立ち、僕はようやく次の二年を想像するのが少しだけ上手くなったような気がしたり。

あぁそうか、じゃあ三年続けたら次の三年がイメージしやすくなるのか、なるほど、とか思ったり。

まだまだ先の見えない世界の中で、そもそも僕は自分の未来も覚束無いのになぁなんて思って笑えてきて、それでも希望を無くすことなく生きようと今日も起き過ごし、明日も朝日を望むのは、「明日は一体どんなことが起こるだろう、起こせるだろう」とか大袈裟にもキラキラと目を輝かせる少年の頃の自分が、中二病真っ盛りのまんまの自分がこの胸のど真ん中に居座っているが故なんでしょう。

二年間、もしかしたら一年間、いやもしかしたら本日から、ありがとうございます。感謝は胸に、受けた期待は行動に、希望と共に僕等はこの先へと参ります。よければこの先も一緒にどこまでも、いきましょう。いこうよ。いこうぜ。途中乗車も下車もまた乗車も、もちろん大歓迎です。気楽にのんびり、肩の力を抜いてみんなで、どこまでも。

2019.8.11-2021.8.11の翌朝、
都営浅草線の電車内にて

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