賛否混沌の中に立ち
昨日、フジロックの生中継を観た。
観衆を前に演奏するバンド。
コールアンドレスポンスが禁じられた世界の中で、コールだけは止めてなるものかと言わんばかりに語りかける歌いかける曲の数々。
もちろんそこに賛否はあって、ステージに立つことを拒んだアーティストたちもいて、東京からはどうしたって行く気が起きなかった人もいて。
シッチャカメッチャカ、色んな思惑、思考のごった返した世界の中で当日を迎えステージに立ち歌う人たちを考えたとき、そのステージを実現することに努力した人たちを思ったとき、果たして僕だったら堂々と歌えるだろうかと、悩む。
悩んで悩んで、歌うのか拒むのかを当日までに選ぶわけだけれど、どちらを選んだとしてもそれは中々に胸の締め付けられる、何か心にズシッとくる、そういう気持ちになるのだろうなと、僕なんかは思ってしまう。
そういう重い何かを抱えて、歌ったのだとして、歌わずに過ごしたのだとして、もしくは会場に赴いたり、赴かずに画面越しに光景を眺めていたのだとしたら、一人ひとりが思い思いの場所であの時を過ごしていたのだとしたら、その光景を以てして、依然として前が何処かも覚束無い中、けれど確かに前に、明るい未来の方角に、僕等は進もうとしているのだと思えた。そう信じたいのだと強く思った。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。朝起き抜けに開いたSNSで、好きなミュージシャンが非難されていて、けれど沈黙することなく、今もやっぱり正しいと思っていること、間違っていたと思うことについての発言、謝意を述べているのを見た。何を言ったか言ってしまったかばかりに気を取られて、その元に立つ人の姿勢や心意気、優しさを見る目が曇ってしまわぬように、生きていきたいと思った。
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