景色の中に佇む自分
起き抜けに飲む珈琲。昼下がりに読む週末のニュースレター。美しい論考。近所のカフェに出掛けて書き始める詩。
三時のおやつのように嗜む珈琲、論考、詩作があり、今日も無事立ち上がる僕の輪郭。
銭湯の湯船に浸かり気が付いたのは、この富士山は私が眺めるのでは無く、私が麓の湯船に浸かるを以て意味を成すのだ、完成するのだということ。昨日の記憶が蘇る今日の束の間。
日本に佇む文化の多くはこうして、自らも風景の中に在ることを意識し作られたものが多いのだという話をしていた人を合わせて思い出す。
湯船に浸かる僕を僕は眺めることは出来ず、今こうしてカフェに佇む僕は僕を見つめることは叶わない。あなたは今のあなたを含めた光景を垣間見るにはひと手間が必要だろう。
だからなのかの真偽はさておき、他人の事の方がよっぽど自由に見える思える考えられる僕等だよなと今日も今日とて納得する。
一仕事終えベンチに座り電車の通り過ぎる音を聴きながら深呼吸する自分自身。景色の中の自分に思いを馳せる。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。自分を含めた美しい景色を思い描き、作れる人に敬意を込めて。
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