千一回目の本日も
書き続けてきたというよりは
一つひとつ書いてきた
歩き続けていくというよりは
一歩一歩足を前へと
これからも運んでいく
我武者羅な美しさに劣ることなく
ひたむきで穏やかな美しさもまた強く
優しく魅力的だとこの日々が教えてくれた
数えていくことに無頓着なまま
今日この時に生まれる一つへの喜びを
これからも
なるべくいつまでも
覚えていたい
その道すがらで知った
美しいこともあった
例えばある日の文章が
この日は僕はここに居たよ
私はそこに居たんだよって
誰かと誰かにとっては
思い出が再会するきっかけのような
風景のようなものになれるということ
僕にとって毎日書くとは
思い出の待ち合わせ場所をつくれるということでもあったんだ
そういう意味では
僕がここで書く言葉たちは
何かを強く伝えるためのものではなくて
思い出の中に佇む
いつかの海辺で眺めた夕焼けや
あの高台で一緒に見惚れた夜景
並んで歩いた休日の並木道みたいな
景色に似ているのかもしれない
言葉とは
伝えるための道具でしかないとはとても
とてもとても思えやしない
もう千回目の夜を越えた今日から
あいも変わらず描いた景色の中から
こんにちは
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。千回分の文章を、千日かけて書いたそうです。なるほどこんな気分なんだなって、辿り着いた今、眼の前を通り過ぎる風を眺めて、思っています。毎日のように眺めてくれている方々はもちろん、一日分でも、なんとなくでも眺めてくれた方々も、本当にありがとうございます。こんだけ書けば、きっとあなたにとって奇跡のような一篇があるのだと思います。こんだけ書いても、まだまだあなたのための一篇を書けてなんていないのだとも思います。やっぱり言葉って本当にもどかしいです。だから今日も書いたのだと思うんですけれど。あはは。
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