翌朝の全身全霊
昨夜、晩御飯を食べ、
倒れるように眠り、目覚めた朝五時。
この家で朝焼けを眺めたのはいつぶりだろうと思ったものの、よくよく思えばアメリカでは度々朝焼けを眺めていたじゃないかと思い出す。
朝焼けも、夕焼けも、毎日見ることを許してくれる美しさを有している。そのことを教えてくれたのはホノルルの夕焼けと、シアトルの湖で眺めた朝焼けだった。
夢見心地の頭と、ダルさを纏わず起き上がった身体と共に、シャワーを浴び、お湯を沸かして珈琲を淹れる。
旅の荷解きと部屋の片付けをし始める。
あぁ本当に、自分の生活にこんなにも淀んでいた部分があったのだということを、噛み締めながら掃除する。
遠くへ暫く行くということは、ちゃんとその後帰ってくるが故に教わることも本当に多い。
遠くへと行き、多くを見聞きした心身が、僕の弱い意思など素知らぬ顔で変化を僕の日々に強要する。
「変えていかなければ」と全身全霊が言っている。こういうときにこそ全身全霊という言葉が似合うのだなと久しぶりに思い出したかのように感じる。きっと遥かな昔にもあったのだろうなと、思う。
午後、用事を済ませに街へと出る。いつもの場所へ立ち寄る。静かな其処で、レコードをかけ、独り、聴く。知らない顔がこちらを覗く。久方ぶりの優しさを小分けして渡す。
振る舞いも、
日常も、
少しでもよりよいほうへ、
優しく、強く、美しい方へ、
変えていきたいと思う。
独りのあなたも美しいよと、
教わったから。
寂しさと今一度、
仲良くなれたように思うから。
自分と過ごす。
その豊かさに癒やされた心同士でなければ、営めない日々の中に、向かっていきます。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。まだまだ疲れが取れないようで、早寝早起。あぁ追いつけやしない速度で、追いつきたいとも思えぬ速さで生きている人のあぁなんて多いことでしょう大都会。
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