路地裏の風物詩
グラスの氷
溶けるまではまだ世界
タバコの香り
慣れたならもう
すぐに灰殻みたいだ私たち
サイコロの目で
何を語るか決めるなら
私は六がいいなと言った
まだ今日の続きのつもり
裏路地の急な階段
気をつけ降りる小さな白い手
いつの間にか
敬う気持ちも何処かへ消えて
友としての言葉を交わす
一期一会だから
大切にしなきゃならない真理
一回限りにならぬようにと
勘違いした若人の声
眼差しの愚かさ
純真無垢には楽しめやしない
ウィスキーのソーダ割り
焼酎の口触り
恋心に操られるくらいなら
私はあなたの掌の上
勝手気ままに踊りたい
またいつか
そう言える心を
愛していたい
私は春風
あなたの肌を包み守る
涼し気な風
優しい奏
旅をして必ず戻る
楽しげな笑顔
本日も読んで下さりありがとうございます。「愛してる」なんて言うやつは二流だね。愛してるって伝わる人が偉大なんだね。そう教わった気がした、冷たい風の吹いた路地裏。
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