詩人・自由丁オーナー小山将平が、未来の自分へ送るように、日々の気配を手紙に綴るように、詩的な言葉たちを日本語と英語にてお届けする連載「宛先は、わたし」。ポストカードに綴られた詩が届く郵便箱みたいな場所になったら。

とっておきの手紙

とっておきの手紙

あなたが笑う門出にこぞって

わたしも わたしも

日差しと風も 青と緑も

みんなして待ち合わせ


ひさしぶりも はじめましても

ごめんねも ありがとうも

笑顔で乾杯 おめでとう

みんなして夕暮れ色になっていく


書いた手紙から顔を上げた人

見つめる先の美しい人

たったひとりへ宛てて生まれた

とっておきの言葉たちもきっとあの時

みんなして待ち合わせ


いつか

未来のわたしも

あなたと あなたと

今日という

とっておきの一日を頼りにまた

緑の丘で待ち合わせ


またね

じゃあね 元気でね

手を振ったあなたへ宛てて

素敵な手紙を書くように

みんなして生きていく

その日々を招待状に

未来のあなたと

青空で待ち合わせ

 


この一篇について

Q. どんなときに書いた?

とっておきの一日が過ぎた、翌日に。

詩 小山将平 写真 長沼茂希

Q. この詩を曲にするなら?

なんでもない日が記念日になるような、特別じゃないメロディで、時々口ずさむような、誰かにとってのとっておきになるような唄がいいな。

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