一体誰がこんな大層な通り名を思いついたんだろうか。
ディレクターのあの人だろうか、ADのあの方だろうか。はたまたPと呼ばれる人だろうか。 いずれにせよあの番組の最後の方で足早に流れていった名前たちのどれかであることは明らかだ。
つい最近まで、「即興エッセイ」ですら聞いたこともない言葉だったのに(今、日本で一番この言葉を使っているのはおそらく僕だろう)、それにあっという間に「王」がついてしまった。
ただ、即興エッセイという言葉自体と出会ったのは最近ではあるものの、その行為自体は僕にとっては至って当たり前に、それこそ何なら思えばもう10年以上も前から、頭の中で自分のノートで毎日のようになされていた行為だった。
そう、即興エッセイという言葉がそこには無かっただけで、名も無きその行為自体はもう長い間、僕の生活の中に確かにあっ...