Ballard Homestead バラードホームステッド

連載「エメラルドシティにまたね」- 旅する詩人 アメリカ西海岸シアトル

Ballard Homestead バラードホームステッド

Fremont Abbey が運営するもう一つのベニューがバラードにある。僕がインターン生だった頃の上司が「Shohei, You're Abbey Family forever」なんて十年ぶりに見る笑顔で言いながら、週末そこで催されるライブに招待してくれた。

バラードの繁華街から少し坂を登っていった先、もうすっかり静かな住宅街の中。大きく立派な家々の一つに、一際多くの車が停まっているのがわかった。ここだ、と思い階段を登り扉を開ける。受付の人が笑顔で迎えてくれる。名前を告げる。カーテンの向こうへ誘われる。Fremont Abbeyで毎晩のように垣間見えるのと似た、シンプルで温かみのある装飾の光が迎える。

音楽が始まる。その日はカナダから来たシンガーソングライターがオンステージ。優しい声とアコースティックギター、コーラスが響く。これぞPacific Northwest の音楽、Abbeyの音楽だなと思わずにはいられない美しさが夜になっていく。バラードホームステッド。

Ballard Homestead
6541 Jones Ave NW, Seattle, WA 98117
https://www.instagram.com/abbeyarts/

笑顔で浸り、終演後にはレコードを買えるだけ買い、嬉しいまま会場を後にする。シアトルに住む友人と共に、夜遅くまで開いているバラードのカフェに寄り道。何年ぶりでしょうねと言う久しぶりの声を楽しく聴きながら、デカフェのコーヒー。アイスクリームが乗ったシナモンクッキーを夕飯代わりに頬張る。

心做しかいつもより自分の弱い部分が、更けていく夜とコーヒーの美味しさに合わせて流れ出ていく気がする。自然体で佇む人たちのおかげだろうかと、少し冷たくなって澄んだ空気を味わう。ここはいいね、気持ちがいいねと、帰り道。乗せてもらった車の心地と共に思う。

Hot Cakes Ballard
5427 Ballard Ave NW, Seattle, WA 98107
https://www.instagram.com/getyourhotcakes

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自由丁の読みもの

宛先は、わたし - 未来の自分へ送る手紙のように綴り贈る日々の言葉詩人・自由丁オーナー小山将平が、未来の自分へ送るように、日々の気配を綴る手紙のような、詩的な言葉たちを日本語と英語にてお届けする連載「宛先は、わたし」。ポストカードに綴られた詩が届く郵便箱みたいな場所になったら。 最新: 旅先になりなさい / 2026.07.08 月刊自由丁便り月に一度、月末に配信している自由丁のニュースレター。自由丁・封灯店長の山本が、その月のおすすめの詩や、翌月のイベント情報、クスッと笑える自由丁での一コマなどを楽しくお知らせします。 最新: 愛おしき、わけのわからない話たち/月刊自由丁便り vol.66 / 2026.07.03 詩考自由丁オーナー小山の日々の思いつき、思い至り。詩的なもの、理路整然としたもの、支離滅裂なもの。世界中の人々が青い鳥に呟いていた頃が懐かしい。 最新: 05232025 / 2026.06.27 LETTERS VIA HAWAII - 写真と言葉の往復書簡ホノルル在住のフォトグラファー・Momokaから届く写真に、蔵前から詩人・小山が詩で返信を綴る往復書簡。景色と言葉が行き来する、ハワイと東京の、写真家と詩人からの暮らしの知らせ。 最新: 銀の指輪 / 2026.04.18 オーナー小山が日々書く詩やエッセイ『今朝の落書き』東京・蔵前にお店を構える、未来の手紙カルチャーブランド『自由丁』オーナー小山が書く詩やエッセイ。他愛もなく暖かい、何の役に立つわけではないかもしれないけれど、一息ついたりクスッと笑ったり、「なるほどなぁ」とか「なんでやねん」とか、自由に素直に自分の気持ちが芽生えるきっかけになってくれたらいいなと思って、書いてます。 最新: 2025-7-29 / 2025.07.29