傘の外の欲望
一体何が自分にとって大切か。
わかったつもりの私は雨の中、傘を刺して歩いている。
荒れ狂う風たちは何を言いたいのかもわからない。それがどうしようもなく愛らしい。その気持ちのまま、私は何が言いたいかもわからないまま今日もこうして言葉を重ねる。
濡れるのが嫌になったのはいつの話だ。なぁ人類よ。動物よ。意味の通づる相手としか生きていけやしないと気付いてから、希望は常に赤子か犬猫か、雨風の中にあったのだろう。
涼しい顔して普通だなんて目つきの街に紛れて、ダブルショットのラテを飲む。落ち着きたくて摂取するカフェインを、本当は踊り出したいのだと言わんばかりに飲み干していく。静かに確かに覚醒していく眼と頭の先で、ガラスの中で雨が降る。傘が踊る。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。普通なんて、実は誰も望んでないんじゃない?
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