美しさの定義
自分が一体何と戦ってんのか。
何のために悩んでんのか。何を望んで全身全霊で今日もここで呼吸してんのか。
そういうことを一言で一文で言える人に憧れることも昔はあったけれど、一方で疑わしく思うことも間々あって、あったし、ある。
だって実際そんなわけ無いじゃんって、思うんです。いや、そんな一言で表せてしまうような人生を生きて欲しくないなって、僕が勝手に思っているだけなのかもしれません。
今ここにある表現だけで、言葉だけで端的に表されてしまう程、人生って単純だっけか、単色だったっけかって、思うんです。
毎日眺める空の色ですらこんなにも多彩なのに、すれ違う人達の洋服だって靴だって、顔色だって様々なのに、それがモノクロだったり一色だったりに見えているんだとしたら。もしも例えば僕の着ている服も髪の色も顔色も全部同じに見えてるんだとしたら、そんなの嫌です。嫌だ嫌だイヤダイヤダ。
何のために生きているのか、なんて問いが僕はそもそも苦手なのかもしれません。いや、もはや大嫌いなのかも。あはは。ごめんね。
色んな物のために、色んな自分のために、頑張ったり疲れたりダラダラしたり笑ったり、愚痴こぼしたり泣いたりしかめっ面したり、ボーッとしたり罪悪感に駆られたり、そうやって色鮮やかに心鮮やかに言葉鮮やかに、全身全霊で今日も生きてるんだって叫んでたいんだ。叫んだっていいじゃないか(いいよー!)。
そういう、シッチャカメッチャカで、色で言葉で景色で心でごった返した、何の絵かなんて誰にも分からない、けどこれが確かに俺の私の人生だって、腕組んで仁王立ちして言うかのような姿に人に瞳に、惚れ惚れする。惚れ惚れしちゃうぜ。
今日も暑いねそうだね空が綺麗だね。楽しいね美味しいね嬉しいな気持ちいいなお腹すいたなちょっと眠くなってきちゃったなぁ。
全部抱えて生きていく。
その姿が、僕にとっての美しいの定義です。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。心の中がゴチャゴチャしてたり、頭の中で堂々巡りを繰り返したり、忙し過ぎて余裕が無かったり、考え込んで何時間も白紙の前に座っていたり。そういう自分も、美しいと思えたなら。その美しさに、もしも気付けたなら。
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