あるいていく 目が開き
商店街が美しいと知る
色が多い ゆっくりと旅路をいく人
何も見ていなかった いくつかのこと以外
かわいらしい頃を思う
今しがた 立ち寄ったパン屋さん
明太子が塗られたフランスパンをかじる
私はたしかにすべてを許す
目をとじても見えるものがあると
目をとじてはじめて知ったときのように
手をはなしてみたら
つなげる手があるのだとか
当然の悟りをひらいて
人に語る
誰しもが至れる答えは辿り着きそうにもない
私が私としてのみ至れる場所へつれていきたい
なつかしい香りがした
神社で手を合わせたら
一つも私の中から消えていき 私だけになった
どれくらいの間が過ぎたかもよい
意思ではなく意味もなく
澄んだ人の面持ちと笑う
飾らないありが...