荷物が軽く感じる夜道
歌声の主と会話するかのように
メロディに乗る言葉に相槌を打つ
息が白く
私は今温かいのだと知る
下弦の月と目が合う
街灯が照らす
多くが過ぎ去った顔
一つ前の駅で降り
教わる無限の灯火
受容する心
こぼれ落ちる吐息
小道の魅力が私を掴んで離さない
青信号
踏切の音
俗世が呼ぶ声
空のベンチよ飛んでゆけ
黙りこくった並木道よ旅に出よ
去り際の眼差しよ永遠に私の元に
見つめ合ったまま
過ぎ去っていった
あれを夢幻だったとするような
弱い心など捨て去りなさい
軽くなったすべてが私に教える
素...