どこへ向かってゆくのだろう
この世の中
暗闇の先
朝焼けの方
昼間の畦道
照り返す熱のまま
どこへ向けて放つのだろう
渾身の声
見つめる眼差し
握りしめる手
運んできた身体
耕した心
どこへともなく消えるのだろう
紡いできたすべて
私の元から旅立つやがて
音が鳴り響き遠くへ消えていくように
次第に小さく薄くなるのだろう姿
光のようだ
すべて
風のようだ
生命
路地裏が挟んだ青空が語る
汚れた靴がこちらへ笑う
知らぬ間にできた傷が愛でる
いついかなる時も
今ここへ向かったのだとついに知る
かけがえのない
などという言葉は不要だ
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